感情メモ - #家族募集します 第1話
初オンエアから1ヶ月経って、ようやく「#家族募集します」第1話を観た。
なんでこんなに遅かったのか、というと、もちろん7月色んなもの・人・やることに忙殺されていた、という理由はまあ言い訳の一つとしておいて。
自担が初めてゴールデン帯で主演を張ると知って、もう、それはそれは嬉しくてたまらなかった。「楽しい!」という演技のお仕事が、時間帯が早くなればなるほど多くの人に見てもらえるし、実力があると言われるだけじゃなくてそれに箔がついた、みたいな。しかも主題歌もジャニーズWESTが歌う、キャストは太賀さんとか木村文乃さんとか岸井ゆきのさんとか好きな人たちばっかりで、楽しみ!!という感情しかなかった。
ただ、なんとなく見る勇気が出なかった。
でっかい舞台に飛び出そうとしている重岡くんが、遠く離れていくみたいでなんとなく怖くなっていた。当然露出も増えるし、自分が知らない「ドラマに出ている重岡くん」だった、というのもある。共演者の人たちとニコニコしている姿が、いつもの重岡くんとはちょっと違う感じがしたから。ハルとの絡みのショート動画ももちろん微笑ましかったけれど、何回も繰り返し見ることができなかった。
知らなくていいコトは見ていなかったし、志村けんさんのドラマはパーソナリティなら出るかもなと思っていたし、悲熊はほぼ一人芝居だった。「ドラマ主演」が、くるとしたらもう少し先のことかな、と思っていたから自分の覚悟が足りなかった、というのもあるし、なんでかなあ、
当日も見れなかったし、録画してあるからいつでも見れるのに本当に勇気が出ない。
TLは当然オンエアの時間になると感想で埋まるから、全然見られなかった。
オタクするならTwitter!!という主義の私が、7月後半全然Twitterを見ていなくて我ながらびっくりした。拗らせ過ぎやんワタシ。
んで、色々葛藤したけど、ようやく、見ることができた、今日。
見てこなかったことを、後悔した。
なんでこんなに最高なドラマを、リアルタイム逃して見てるんだ、私は、と。
ただ、自分の体験もあって、少し苦くも、辛くもあった。
でも辛いと思っても、絶対に見る価値のあるドラマだと思った。
一番うまいなあ、と思ったのは俊平のココロが蒼ちゃんの行動に振り回されていることがきちんとわかるストーリー。最初、ハルと生活している俊平はなんだかんだ毎日を乗り切っている。自転車で保育園にハルを送って、お弁当も作って、働いて、ハルを迎えに行って、お風呂にも一緒に入って、ごはんも作って、添い寝もちゃんとする。
そのリズムが、蒼ちゃんの乱入によって崩されていく。
素直に見えたハルはママに会いたいと泣き、にじやに行きたいと駄々をこねる。
雫ちゃん母娘も、全く一緒だ。
一回きりだと思って関わったにじやに、雫ちゃんはハルと仲良くなって、礼さんは俊平と蒼ちゃんのキャッチボールに刺されて、頑なさが少しずつほぐれてゆく。
礼さんは口ぶりからして離婚、なのかなあ、という気もするけれど、いつだって気を張っているのはお互いにシングルである俊平と変わらない。
私礼さんが言っていた、自分の属性によって人からグチャグチャ言われるのがいやだ、みたいな感情、メチャクチャ気にしちゃうしなんならすごい完璧主義だし、礼さんの気持ち分かる...!と思いながら見てた。礼さん、生きづらいと思うし、ただその生きづらさを自分で選びとってる節があるし、なんというか自罰的なのかなあ。
雫ちゃんをひとり親家庭の子にしたということに対してすごい負い目を感じている気がする。完璧主義なら余計にそう。字が綺麗なのとか、なんというか見ていて辛い。
一番個人的に刺さるキャラクターかもしれない。
蒼ちゃんみたいなヤツ、いるよね〜〜〜〜!!!メチャクチャ踏み込んでくるしウザイけど、その原動力はアツさだったり不器用な優しさだったり本心からの善意だったりするから無碍にできなくて、嫌いにもなれないヤツ。
だからこそ、俊平は顔をぐしゃぐしゃにして「ハルの前では笑顔でいる」ことを守りながらも本心を蒼ちゃんに吐き出すことを選んだんだろうか。
あんなに俊平のキャッチボールでの独白が痛くて、苦しくて、涙が止まらなかったのは、私自身が、昨年母を亡くしたから、でもある。
みどりさんがいなくなった赤城家で起こったことは、あまりにも私の家と同じで、やっぱり家族から母親がいなくなってしまうと起きることは同じなんだな、と切なくなった。洗濯したものに限らず、家の中を大捜索してもしまい場所が分からないものがある、とか。いつか戻ってくるんじゃないかって、ずっと思っていることとか。
私はハルよりずっと年上だから、いろんなことを経て実感はあるはずなのに、ない。
だから、ハルにママは死んじゃったんだ、って伝えることよりも、もう戻ってこないんだ、って伝える方が何倍も残酷だ。ある程度大きくなったら、人が死ぬということを実感として少しずつ受け入れていける。でも、人が死ぬことを理解できない年のハルには、帰りを待っているママはもう帰ってこない、という伝え方しかできない。から、多分俊平は、みどりさんのことをハルに説明できないんだろうな、と思う。
引き伸ばしてからママは帰ってこない、と伝えることはもっと残酷だって、俊平も分かっている、多分。でも何を選んでもハルにとっては残酷だから、ママはトリプルグリーンになったんだ、なんて、世界でいちばん優しくて残酷な嘘をついている。
ハルがそれを優しいと思えるのは、いつになるんだろうな、
あと、俊平が「頑張ってるよ」って言われるのが嫌だっていう話。
本当に、共感という言葉では表せない。痛いくらい、分かってしまった。
四六時中「かわいそう」な存在なわけじゃないし、ご飯も食べるし笑い話もするし、明るく楽しく、なるように努めている部分だってある。わたしは、「かわいそうだ」と言われなきゃいけない、変な気を使われなきゃいけないのが嫌で、自分の母親が亡くなったことはごく近しい人にしか話せなかった。
小学校の時、夏休み中にお父さんが亡くなった子と、2学期のはじめの席が隣になっていた。当然知っていたし、どう接すればいいのか迷ったけど、結局お父さんの話なんて一回もしなかった、触れなかった、バカな話ばかりして笑っていた。それが正解だったと思っているし、近しい人を無くした今それしか正解はないとさえ言える。
ただ、たまには思い出すこと、みどりさんの存在をなかったことにするように努めることは、多分赤城家にとっては別問題だ。家族として受け入れきれてない中で、俊平が明るく努めて、楽しく毎日を生きようと足掻いていることに、ふとした瞬間に自分で気づいた時にどれほど辛いか。
だからこそ、蒼ちゃんとのキャッチボールで俊平は顔をぐしゃぐしゃにしながら泣いた、んだと思う。し、蒼ちゃんの「頑張ってるよ」はその辺を分かっている上での「頑張ってるよ」だと思えたから、余計に泣けた。どんだけ優しいねんほんと。
赤城家の問題も、桃田家にあるどことないぎこちなさも、「シェア」することによって解消されていくんだろうか。触れないようにしてきたものや、我慢して作り上げてきたものが、シェアすることによってぶち壊れて、どう新しく作られていくのか。
めいく親子も最後かなりファンキーな登場だったから、今後が楽しみだな...
重岡くんのドラマだけど、最後まで全く重岡くんを感じなかったのが、本当にすごかった。一挙一動がぜんぶ俊平だった、ということにびっくりしてる。
私はドラマに知ってる俳優さんが出てるとどうしてもその人の性格とか、他の番組での言動とかがよぎってしまうタイプの人なんですけど、こんなに見ている重岡くんが、俊平を見ているときによぎらなくて本当にびっくりしている。終わってからちょっと安心したくて、WESTん家のウィンクキラー回の「重岡くん」を見てふう、と一息ついてしまった。お芝居が上手いとか下手とか私にはわからないし評価するアレでもないと思うけど、ただ、重岡くんってすごいんだなあ、と思った。
感情がダイレクトに伝わってきて、嘘っぽさがない。
心が揺さぶられて、自然と涙が出ている。
俊平が本当に楽しそうな瞬間は、こっちも笑顔になっている。
誇らしいなあ、と思った。ゴールデン帯主演というでっかい舞台に飛び出していく重岡くんが、自担で幸せだなあ、とも。足りなかったのは私の覚悟だ。重岡くんが覚悟決めてキラキラ輝いている舞台を、重岡くんに比べたらちっぽけな覚悟しか必要ない私が見守ることさえできなくてどうするんだ、
見ます、ちゃんと。
見なきゃダメだな、と思った。
見終わった瞬間、この感情文字に起こしとかなきゃダメだな、と思ったので久しぶりにこの場所=はてなブログを使わせてもらいました。
なんで1ヶ月も躊躇っていたんだろう、と猛省。
本当に今後が楽しみなドラマです、第3話のオンエア迫ってるから早く第2話見なきゃ。
#家族募集します
しお